2014年7月19日土曜日

環境デザイン講義 を読んで。

『環境デザイン講義』 著:内藤廣 出版:王国社:2011年初版 

構造・環境・形態デザイン講義の3部作の中の2部作目です。
構造を飛んで環境デザインを読みました。

講義の進め方は五輪「光(空)・熱(火)・水(水)・風(風)・音(地)」。
人間の側から環境を捉え直していきたい、という観点に立ってのものです。
内藤さんの講義を聞いてみたかった。と心底思いました。年間40回近く呼ばれる講演とは違いますからね。文頭にも書いてありますが、内藤さんのことを知らない生徒もいる中で話しを進めるんです。もう講義は聴けないんでしょう、きっと。

内藤さんの本で「建築的思考のゆくえ」を読んだことが2度程あります。高校と大学2回生のときかな?”エレメント”に対する話が印象的でした。それと”風”について。この2点も含めた五輪のエレメント、”光が与えるもの”、”熱の構成”、”水のファクター”、”風のレイヤー”、”音の波”。これらが、人の住む環境をいかに感じとれていないか、感じようとしていないか、環境への無関心さを感じれられました。

光 ― 啓示
熱 ― 生命
水 ― 時間・無常
風 ― 訪れ・外部
音 ― 波動
文中に載っている、ダイアグラム。これだけみれば話の内容が分かる人もいるかともいます。
”光の啓示は人を惹きつける危ない要素でもあります。””熱と生命との結びつきは人間の根本か関わっています。””水はクーリングの作用だけでなく、時間の流れを象徴し人の心を静めます。””風の訪れはクーリングの作用もありますが、恐怖の対象物でもあります。””音は無形で感覚に波動として脳に焼き付けられ時に無意識を辿ります。”
これらのように、感覚のことも書いてありますが、それを建築に都市にとミクロからマクロに広がって展開し書かれています。


技術の発展がもたらしたものは偉大です。風のシミュレーションや熱のシミュレーションは建築に都市に多大な影響を与えると書かれていました。し、実際に内藤さんの「牧野富太郎植物園」「高知駅」はシミュレーションなしでは建たなかった建築です。環境が形態と合致しています。
ただ、その技術の発展は情報を撒き散らす社会を成形して行きました。感覚を紛らわし、解答を目の前に提示する。オルダス・ハクスリー(「知覚の扉」の紹介を総括として紹介しています)は脳の減量バルブと言っています。減量バルブがあることによって情報は絞られ、脳の平衡を保っている。このバルブは情報化社会の中では緩くなってしまうようです。
もう一度身体を開いて、環境に対するセンサーを解放する。
前回のブログでも書いたのですが、自然に戻るということにもつながるのかと思います。身体を改めて見つめ直す。

常に情報が周りを渦巻いていた中で育った僕には、簡単にいかないことだと思います。訓練が必要になりそうです。。


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最後に、、
面白かったことを(笑)、内藤さんは所々に色恋沙汰を混ぜ込んでくる。”男女間に作用する環境デザイン”と行っても良い程に女性を口説くときにいいシチュエーションを混ぜてくる。照度しかり、熱環境しかり、水のクーリングに風と音。ようは、人が居心地の良いところで口説けばいいのです(笑)って言っているんだとおもいました (笑)

ある教授に彼女をつくれ彼女をつくれ言われてたのは、恋愛ってのが建築的な観点に案外重要?なんですね 笑


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